戻 番外編

 私の仲間にご登場願いました(笑)。まあ、フィルムスキャナはこんな感じで使うといいのでは? という例とでもして見ていただければ幸いです。なお、ファイルサイズが小さくなるという理由で、このページの256色画像ファイルはほとんどPNGフォーマットになっています。古いブラウザでは見ることができませんので、あらかじめご了承下さい。IE5/NN4.7ならば大丈夫のはずです。まあ、使っているブラウザでPNGが表示できるかできないかは、このページを見た瞬間に分かると思いますが(上のタイトルは透過GIF、下の「どれやねん」画像は256色PNG)。

 で、セキレイくんの登場です。セキレイには主なものでハクセキレイ・セグロセキレイ・キセキレイといますが、キセキレイは見たことがないです(気づいてないだけかもしんない)。頭が黒く顔が白くて目のところに黒い線が入っているのがハクセキレイで、頭も顔も黒くて目のところに白い線が入っているのがセグロセキレイ、ということになっていますが、ぱっと見はなかなか区別が付きません。写真で撮るとか、双眼鏡で見るとかしないと難しいです(私ゃ写真で撮ってもよく分からなくて、友人に聞いちまったぜぃ)。

 撮影地は道の駅宇津ノ谷峠(静岡県静岡市・岡部町境界、宇津ノ谷トンネルの東西にあるが、東側を利用)、機材はミノルタα-303si SUPER+ミノルタ ハイスピードアポテレズーム 80-200mm F2.8Gの組み合わせで、フィルムは富士写真フィルムのPROVIA 100F(RDPIII)です。冬至前後のとても日の低い時期で、背後の山の陰が被写体まで伸びてしまい、お世辞にもいい条件とは言えません。つまり、否応なしに「200mm 絞り優先AE F2.8」です。しかも三脚なし。ニコン COOLSCAN III(以後面倒なのでLS-30と呼びます)で出た目でスキャンした像はこんな感じ。

ハクセキレイ(まんま)
ハクセキレイ(どれやねん)

 いやー、撮ってるときからゴミみたいに写るって言うのは予想してたんだけど、それにしても予想以上にゴミみたいに写ってます。

 いくらF2.8とはいえ、この条件では普通の手持ちではちょっと無理なので、適当な柵にもたれかかって撮ってます。プラス方向へ段階露出かけた方がデキのいいものが拾えるはずですが、そうすると手ブレが大きくなってしまう可能性があることもお分かりでしょう。色調はデジタル処理すれば多少はなんとかなりますが、手ブレはどうしようもないので、「露出補正なし♪」です。デジタル処理の強みではありますが、写真は下手になりそうだなぁ。

 これだけ被写体が小さくなると、α-303si SUPERあたりのAFだと迷って迷ってどうしようもないので、MFです。ほんま条件最悪やな。しかし、レンズは被写界深度がバリバリ浅い200mm F2.8。MFで一発でピントを合わせられる能力はワタシにはないので、何コマかピントを合わせ直して撮っています。段階露出しなかったというのは、同じコマ数撮るならピントを合わせ直したコマを撮っておきたい、というのもあったかな。

 日陰で、アンダーで、しかもLS-30がどちらかというと(ポジは)青みががかった画像が出てくるため、思いっきり青寄りです。ポジとこの画像を見比べると、ポジそのものの方がもうちょっとマシですが、やっぱり色温度が高いことに変わりはない。

 色調の調整はスキャナ側でもフォトレタッチソフト側でもできますが、LS-30は10ビットスキャン、8ビット出力なので、スキャナ側でやった方が有利です。つまり、LS-30側で補正すればある程度きれいなヒストグラムの画像が出てきますが、これをフォトレタッチソフト側でやると、8ビットを8ビットに変換しようとするため、櫛形のきたないヒストグラム(画像で見ると荒れた画像)になってしまいます。まあ、後で縮小しちゃう場合は色調補正してから縮小すれば、どっちでやっても出来上がりに大差はないはずですが。

 まず、全体を表示させたままちょろちょろっとアナログゲインを調整して、明るさと大雑把な色調を整えます。それが終わったら、メインの被写体はセキレイくんですから、セキレイくんをアップにしてプレビューを実行し、トーンカーブのヒストグラムを見ながら色調を整えていきます。ここまでカラーバランスが崩れていると、マスターチャンネルをいぢるよりRGBを別々にいぢって追い込んでいった方が楽です。多分。

 LS-30の場合、トーンカーブに表示されているヒストグラムはプレビューしている範囲のヒストグラムですから、これを見ながらメインの被写体が最適になるように追い込んでいきます。白側は羽根の白い部分が、黒側は胸の部分が、それぞれ飽和しないように黒点・白点の位置を(RGB別々に)調整します。これで色調はだいたい合うはずですが、まだ青みがかっているので、青の白点を遠くへ戻します(全体として青が弱くなる)。まだなんかおかしいので、緑もちょこちょこっと。いいかな? 最後にマスターチャンネルへ行って、中央あたりに点を置いて、明るさをちょいちょいと調整して終わりです。イメージフィックスは「オン−標準」でスキャンしています。面倒だったので。

ハクセキレイ(修正後)
つつくと600X900, 約60KBの画像が見られます。

限界を見たい人(2400X3600, 約800KB)

限界画像のセキレイ部分の拡大

 スキャンでこれだけ出来映えが変わってしまいます。ちなみに、「この写真はスキャンして大伸ばしにする! プリントなんかしない!」と分かっている場合、ぜーったいにリバーサルをおすすめします。ネガはラチチュードが広いため失敗は少ないのですが、その性質ゆえスキャン時にヒストグラムをのばす事になり、LS-30クラスのスキャナだとかなり荒れた画像になります。LS-2000クラスだとどうなんだろう?

 反対の場合、つまり、「プリントしてお友達に分けてあげよう♪」という場合は、失敗が少なく、焼き増しにも便利なネガの方がいいです、絶対。私の場合、スキャン原稿と星の写真がリバーサルで、他は全部ネガです。結婚式の写真とか宴会の写真とかも撮りますが、そういうのは全部ネガ。リバーサルは失敗すると取り返しのつかないことになるから。

 イメージフィックスがオンになっていて、なおかつフォトレタッチソフト側では何にもしてない(セーブだけ)ので、限界画像(フィルム面上2700dpiで、ほぼフィルム面全域をスキャンした画像)はちょっとぽやけた感じになっています。本物はもうちょっとはっきりしています。でも、下に転がっている石を見ると、ちょっと後ピンなのかな。まあ、この大きさでここまで写っていれば合格点じゃないでしょうか。それにしてもRDPIIIの粒状性の良さには目を見張るものがあります。

 で、必要な部分だけ切り抜いて、適当に縮小(480X640)したのがこれ。まあ、切り取り方はいろいろあると思いますが、気に入らない人は上の限界画像を落として自分なりに切り取ってみて下さい。

ハクセキレイ(トリミング後)

▲

 あんまりかわいいんで、壁紙にしてみました。壁紙を作るときのコツとして、サイズを合わせるのは当然ですが、まず、コントラストの高い部分は使わないというのがあります。この写真だと、後ろを走る車のヘッドライトとナンバープレート、これは外した方がデスクトップが見やすくなります。あと、たいていの人は下側にタスクバーがあるでしょうから、お気に入りの部分をぎりぎりで切り取ると、大事な部分がタスクバーに隠れてしまいます。実は私も最初、やってしまいました。

 切っては試し、切っては試しというのは面倒なので、簡単な方法を紹介しましょう。「デスクトップをコピーして、それを使ってトリミングする」のです。まず、元の画像(上の限界画像ですね)をPhoto Magic 6あたりで開きます。ちょっと理由があって、PM4よりもPM6の方が操作しやすいはずです。

 開いたら、[Alt]+[PrintScreen](機械によっては[PrtSc]だったり、[SysRq]だったり、特にノートPCは方言の強いキーなので注意)でデスクトップのスナップショットを撮ります。そして、PM6で開いた画像の上にペーストしてしまいます。そのまま[Enter]でとりあえず確定。このままでは下が見えませんから、PM6を選択モードにして、「透明度」を60%くらいまで上げると、下が透けて見えるようになります。

 もう分かりましたね。あとは調整モードにして位置とサイズを調整して下さい。サイズは上下左右を引っ張るのではなく、必ず角を引っ張って下さい(縦横比が変わらないように)。終わったら[Enter]で確定して、おもむろに[マスク] - [オブジェクトからマスクの作成]を選び、[オブジェクト] - [オブジェクトの削除]でデスクトップのスナップショットは削除してしまいます。すると、さっき決めた範囲がマスク選択されているはずです。

 あとはこれをコピーして新規イメージとして張り付け、サイズを調整してアンシャープマスクをかけ、セーブして終わりです。サイズを調整するときに解像度を96dpiにしないと、中途半端な大きさになってしまうかもしれません。ちなみに、どうもGVの方が減色が賢いようだったので、アンシャープマスクをかけた後にコピー・ペーストでGVへ持って行き、そこで減色してセーブしています。こうやってできたのがこれ。SXGAは縮小率が足りなくて、ちょっとキビシい。

VGA (256色PNG, 640X480, 149KB)

SVGA (256色PNG, 800X600, 235KB)

XGA (256色PNG, 1024X768, 368KB)

SXGA (256色PNG, 1280X960, 520KB)

セキレイ壁紙

 今気づいたんですが、IE5ってPNGをインライン表示できるくせに、個別に表示できないんですね。何を考えてるんだが(うちがGVに関連づけしてるせい?)。とりあえず、HTMLに張り付ける形でページを作ってみました。IE5でもNN4.7でも、画像が表示されたら、右クリック → [壁紙に設定] で勝手に壁紙になるでしょう。PNGが扱えないブラウザを使っている人は、GVなどを使って自力でなんとかして下さい。

 さらに調子に乗って、バナーまで作ってしまいました。昔はバナーというと88X31だったような気がするんですが、今は90X30なのかな? まあ、この方が覚えやすくていいんですが。適当に切り取って縮小し、ボタンを作るで説明した方法を応用して2ドット幅のハイライトと影を作り、それを重ねて透明度を適当に調整して・・・できたのがこれ。

セキレイバナー

 これを見て「ゆくゆくは百舌の実写バナー作ってやるぅ。ああ、でもそのためにはやっぱりテレコン欲しいなぁ」と思う今日この頃。 ▲

 個人で用いる場合を除いて、「このページ」「このページから直接<IMG>および<A>で参照される画像」を著作者の許可なく利用(複写・参照、いないと思うけど販売など)する事を禁止します。

Copyright (C) 1999-2007 You SUZUKI

$Id: sekirei.htm,v 1.3 2008/06/09 12:13:12 you Exp $